~画面越しの世界とのつき合い方を見直してみませんか?~
はじめに
冬になると、外出する機会が減り、自宅で過ごす時間が長くなります。
寒さや乾燥を避けて温かい室内で過ごすことは、身体にはやさしい選択ですが、その分、スマートフォンやタブレットに触れる時間が自然と増えてしまうことも。
SNS、ニュース、動画…情報が次々と流れ込む中で、知らず知らずのうちに“こころの疲れ”を感じている方も少なくありません。
この記事では、冬のスマホ利用と心の健康の関係について、訪問看護の視点からお伝えします。
なぜ冬はスマホ時間が増えやすいのか?
寒さによる外出控え
「寒いから外に出たくない」「外で過ごす時間を減らしたい」と感じることで、家の中でできる娯楽に頼る機会が増えます。
孤独感や寂しさの反動
冬は日照時間も短く、気分が落ち込みやすい季節です。
人との交流が減る中で、つながりを求めてSNSやネットを見続けてしまう傾向もあります。
情報収集や“気晴らし”のつもりが…
最初は気軽に見ていたはずが、気づけば数時間経っていた。
「見すぎて疲れた」「心がモヤモヤする」…そんな経験はありませんか?
スマホの長時間利用がこころに与える影響
- ネガティブなニュースやコメントに敏感になる
- 人との比較から自己否定感が強まる
- 夜間のスマホ利用が睡眠の質を低下させる
- 孤独をまぎらわせているつもりが、かえって不安や空虚感を生むことも
情報との向き合い方次第で、スマホは「心のサポーター」にも「負担」にもなるツールだということを、看護の現場でも感じる場面が多くあります。
訪問看護でできる寄り添いと支援
否定しない関わり
「スマホばかり見てはダメ」と頭ごなしに言われると、防衛反応から話してくれなくなることも。
私たちは、その方の使い方や思いに寄り添いながら、丁寧に対話を重ねます。
画面の向こうにある“気分”に注目
- 「見たあと、どんな気持ちになることが多いですか?」
- 「夜、見続けた日は翌朝どうですか?」
といった声かけから、ご本人と一緒に使い方や気分の変化を振り返ります。
小さな工夫の提案
- 寝る前はスマホを置く場所を変えてみる
- 情報を取りすぎた日には、好きな音楽や紙の読書に切り替える
- 時間を区切って利用するために、スマホのタイマーやアプリ制限機能を使う など
無理のないペースで、生活とのバランスを見直すお手伝いをしています。
おわりに
スマホは、現代の暮らしに欠かせない存在です。
大切なのは、“見ないように我慢する”ことではなく、「こころにとって心地よい使い方」を一緒に探していくこと。
寒い季節の中で、スマホとの関係を少しだけ見直してみることで、
日々の気分が軽くなるきっかけになるかもしれません。
ご家族の皆さまへ
もし、スマホ利用が増えているご様子に気づいたら、責めるのではなく「最近どんな動画を見てるの?」と関心を持つ声かけをしてみてください。
それが、ご本人の安心と信頼につながる第一歩になるかもしれません。
![精神科看護特化型 訪問看護ステーション haru style [ハル スタイル]|茨城県土浦市、かすみがうら市、つくば市、牛久市、阿見町、石岡市、竜ケ崎市](https://haru-style.co.jp/wp-content/uploads/2024/05/cropped-haru_logo.png)
No comment yet, add your voice below!