冬の訪問時の服装:防寒と動きやすさの両立

~寒さに負けず、あたたかく、動きやすく~

はじめに

冬の訪問看護は、寒さとの戦いでもあります。
外は冷たい風、室内は暖房が効いている場所もあれば、そうでないご家庭も。
また、車での移動→徒歩→訪問先でのケアと、体温変化に対応しながら柔軟に動ける服装が求められます。

本記事では、冬季の訪問における看護師の服装選びのポイントと、機能性を損なわない防寒対策についてご紹介します。

冬季訪問でよくあるお悩み

  • 暖かい服を着ると動きづらくてケアがしにくい
  • 汗をかいて、訪問先で体が冷えてしまった
  • 訪問先によっては室温が低く、指先や足元が冷えて感覚が鈍る
  • 厚着をすると、見た目が重くなり、清潔感や信頼感に欠けるように感じる

こうした声は多くの訪問看護師が経験しています。
だからこそ、「見た目」「動きやすさ」「体温調節」のバランスが取れた服装が重要なのです。

冬の訪問に適した服装のポイント

1. インナー:温かくても「蒸れにくさ・吸湿性」を重視

  • ヒートテック素材や吸湿発熱インナーがおすすめ
  • 発汗による冷えを防ぐため、速乾性・通気性のあるものを選びましょう
  • 長袖でもフィット感のあるものを選ぶと、重ね着しても動きやすい

2. 中間着:動きを妨げない軽量防寒

  • フリースや薄手のニット、ダウンベストなどを重ねることで、脱ぎ着で体温調整が可能
  • ストレッチ性のある素材や、静電気防止加工のものが快適です
  • 「重ねるほど動きづらい」と感じる方には、裏起毛のストレッチスクラブも人気です

3. アウター:軽くて風を通さないものを

  • 防風・撥水機能のある中綿入りジャケットウィンドブレーカーなど
  • 脱ぎ着しやすく、ファスナー開閉やポケット付きのものが便利
  • 車移動が多い場合は、着脱が簡単なものを選ぶと◎

4. ボトムス:動きやすさ+保温性

  • 裏起毛のストレッチパンツは温かく、しゃがむ・立つなどの動作もスムーズ
  • 静電気対策として、柔らかく帯電しにくい素材を選ぶのもポイント

プラスαの防寒アイテム

  • ネックウォーマー・マフラー(室内で外せるタイプ)
  • 手袋・ハンドウォーマー(訪問先で外しやすいもの)
  • 厚手ソックス・インソール・靴用カイロで足元の冷え対策
  • カイロ(貼るタイプ)を背中や腰に貼ると全身が温まりやすい

室内との気温差に注意!冷え対策とマナーの両立

  • 訪問先によっては暖房が入っていないケースもあります
  • 上着を脱ぐかどうかの判断は、利用者の室温・会話の雰囲気を見ながら臨機応変に
  • 玄関先で「失礼いたします、上着を脱いでもよろしいですか?」など、一言添えると印象も良く、信頼感につながります

まとめ

冬の訪問看護は、寒さだけでなく、温度差・湿度・動きやすさといった複数の要素を考慮した服装が必要になります。

「防寒」と「機能性」をうまく両立させることで、体調を守りつつ、利用者との関係性も心地よいものに保てます。

ぜひご自身のスタイルや訪問先の特性に合わせて、動けて冷えにくい冬の訪問看護スタイルを見つけてください。