〜「よくなること」だけがゴールではありません〜
はじめに
「もっと良くならなければいけない」
「元の状態に戻らないと意味がない」
そんなふうに思ってしまうことはありませんか?
もちろん回復は大切な目標ですが、
精神科訪問看護の現場では、“維持すること”にも大きな意味があると考えています。
今回は、「回復」だけでなく「維持」という視点についてお伝えします。
“維持”とはどんな状態か
ここでいう「維持」とは、
- 大きく崩れずに生活できている
- 症状が安定している
- 日常をなんとか続けられている
といった状態のことです。
一見すると「変わっていない」ように見えるかもしれませんが、
実はこれはとても大切な状態です。
なぜ“維持”が大切なのか
● 崩れないこと自体が力
こころや体に不調がある中で、
- 毎日を過ごしている
- 生活を続けている
それだけでも、大きなエネルギーを使っています。
「何も変わっていない」のではなく、
「崩れずにいられている」という力が働いているのです。
● 大きな波を防ぐ
無理をして回復を急ごうとすると、
- 頑張りすぎて疲れてしまう
- 反動で調子を崩す
といったことが起きやすくなります。
“維持”を大切にすることで、
安定した状態を保ちやすくなるというメリットがあります。
● 回復への土台になる
維持できている状態は、
- 次の一歩を踏み出すための準備期間
- 回復に向かうための土台
でもあります。
安定があるからこそ、
少しずつ前に進むことができるのです。
「変わっていない」と感じるとき
維持の状態にあると、
- 何も進んでいない気がする
- 自分だけ取り残されているように感じる
ことがあります。
ですが実際には、
- 崩れずに過ごせている
- 生活を続けられている
という点で、確実に大切な状態を保っているのです。
訪問看護での関わり
精神科訪問看護では、
- 「良くすること」だけを目標にしない
- 「今の状態を保てていること」を大切にする
- 小さな変化や安定を一緒に確認する
といった関わりを行っています。
「最近、大きく崩れていませんね」
「この状態を保てているのはすごいことですよ」
こうした視点が、
安心感や自己肯定感につながることもあります。
“維持”も立派な前進
変化が大きいことだけが前進ではありません。
- 崩れなかった
- いつも通り過ごせた
- 大きな波が来なかった
これらもすべて、大切な前進の形です。
まとめ:焦らず、今を保つことも大切に
回復を目指すことは大切ですが、
同時に、
- 今の状態を守ること
- 無理をしないこと
- 安定を大切にすること
も同じくらい重要です。
「変わっていない気がして不安」
「良くならない自分がつらい」
そんなときは、“維持できていること”にも目を向けてみてください。
haru styleでは、
回復だけでなく、“今を保つこと”も大切にしながら支援を行っています。
“そのままで続けられていること”も、
大切な力のひとつです。
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